賃貸物件を借りる場合、ほとんどの方は集合住宅の1つであるマンションを借りることになります。
また、一口にマンションといってもその種類は多様であり、自身が入居しようとするマンションがどれに該当するのかは把握しておかなければいけません。
今回は、主なマンションの種類とそれぞれの意味について解説します。
タワーマンション
タワーマンションは、地上20階以上、高さ60m以上のタワー状になっているマンションの種類です。
法的な基準や定義はありませんが、高さ60m以上の建物を超高層建築物とすることが、建築基準法で定義されていることから、このような考え方が広まりました。
また、タワーマンションのメリットとしては、部屋の中から眺望が楽しめることや、高層階であればあるほど虫の被害が少ないこと、プールやジムなどの共用設備が充実していることなどが挙げられます。
ただし、基本的に賃料は高額であり、高層階には安全面の観点から、洗濯物や布団などを干せないこともあります。
ウィークリーマンション
ウィークリーマンションは、主に1週間程度滞在することを目的として賃貸するマンションの種類です。
法律上、不動産賃貸業として、定期借家契約に基づいて運営されている場合と、ホテル業（旅館業）による長期宿泊の形態による場合に分けられます。
ウィークリーマンションは、家電や家具などの生活上必要なものが備え付けられていて、契約をして鍵を渡してもらえば、すぐに住むことができるのが特徴です。
また、一般の賃貸物件と比べると、敷金や礼金が存在せず、契約に関する手続きも容易です。
ちなみに、ウィークリーマンションの利用目的については、旅行や研修、出張や家の建て替え期間中の一時的な住居など、さまざまなものがあります。
下駄履きマンション
下駄履きマンションは、建物の1階部分や2階部分を店舗や事務所、駐車場などの非住居とし、それより上部を住宅にした複合用途型マンションです。
1階部分は柱や壁のみで構成され、下駄の歯の間に店舗や事務所等があるように見える構造から、下駄履きマンションと呼ばれています。
非住居部分がコンビニやスーパー、飲食店、駐車場などの場合は、利便性が高い一方で、不特定多数が出入りすること、騒音や臭気等の問題もあります。
また、構造上、耐震性にも少し不安があります。
特に繁華街やオフィス街、住宅街が入り乱れる都市部では、このようなマンションの種類がよく見られます。
ペット共生マンション
ペット共生マンションは、ペットの飼育を前提に建てられたマンションの種類です。
足洗い場、リードフック、汚物ダスト、くぐり戸、ペット対応床材、ペット対応クロスなど、共用部分や専用部分には、ペット用のさまざまな設備が設けられているものが多いです。
また、敷地内にドッグランを設置したり、ペットショップや動物病院を併設したりしているものもあります。
ちなみに、ペット共生マンションと似たものに、ペット相談可のマンションというものがありますが、こちらはペットの飼育がオーナーによって認められているマンションということを意味します。
ペット共生マンションのように、専用の設備が用意されているわけではなく、ペットを飼っていない入居者がいる可能性も高いです。
駅直結型マンション
駅直結型マンションは、都心や地域の主要駅に併設される種類のマンションです。
都心に限らず、都下の主要な駅周辺にも立地しているため、タワーマンションであるケースが多いです。
駅直結型マンションは、本数の多い主要駅と直結しているため、通勤や通学に便利で、天候が悪くてもそれほど移動に困ることがありません。
また、駅直結型マンションには、飲食店やスーパーが隣接していることが多く、日常生活での買い物においても利便性が高いです。
ちなみに、生活に必要な公的機関や金融機関、教育関係の施設についても、駅前に揃っているケースが多いです。
大規模マンション
大規模マンションは、文字通り規模が大きいマンションの種類であり、具体的には総戸数が100戸を超えるマンションを指しています。
近年のマンションにおける特徴的なスタイルの1つで、全体個数が100～1,000戸以上と多いため、単身からファミリーまで、さまざまな層に需要があります。
都心や湾岸など、通勤やショッピングなどに便利な立地にあるタワーマンションや、広大な敷地が確保できるベッドタウンに多いです。
敷地内には、住居以外にも医療施設やスーパー、コンビニ、託児施設、公園などがあり、マンションの敷地内だけで生活のすべてがまかなえます。
ちなみに、他にも入居者が多いことから、管理費が比較的抑えられるというメリットがあります。
まとめ
ここまで、主なマンションの種類とそれぞれの意味について解説しましたが、いかがでしたでしょうか？
マンションの中には、個性や独自のメリットを持つ物件も多いですが、思いがけないデメリットも存在するため、各物件のことをよく理解しておくことが大切です。
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