マンションの管理人が今、深刻な人手不足に陥っているということを、皆さんご存知ですか?
管理会社との契約で3人と定められている管理人が一人欠員となっていたり、給料を三割増で募集しても集まらなかったりと、マンションの管理人の人手不足の現状は今、とても深刻であるようです。
そこで今回は、そもそもの管理人という存在はどのようなものか、その仕事内容、そしてマンションの管理人が今深刻な人手不足に陥っている原因について説明していきたいと思います。
マンションの管理人ってそもそもどのような存在⁇
皆さんは、マンションの管理人がどのような存在なのか、しっかりと把握していますか?
普通、マンションの管理は管理会社に委託されます。
マンションのオーナーが家賃の入金確認からクレーム処理まで、何百もの部屋数を誇るマンションで1人で行うことは物理的にかなりきついからです。
管理人は、この管理人会社に雇われた従業員という立場になります。
管理会社はマンションの管理組合から仕事をもらい、管理人は管理会社から仕事をもらっている関係となるのです。
マンションの管理人の仕事内容とは⁇
次に、マンションの管理人の仕事内容について大まかに紹介していきたいと思います。
仕事内容は、清掃や受付、居住者からの相談対応、巡回、点検、事務作業など多岐に渡ります。
特に、居住者からのクレーム対応では神経をすり減らしますし、「ビラまき」「押し売り・勧誘」など居住者だけでなく外部との対応もしなければいけないのがつらいところです。
マンションの管理人の人手不足の原因とは⁇
ここからは、マンションの管理人の人手不足の原因について迫っていきます。
ここでは大きく2つの原因を挙げます。
1つの目の原因として、そもそもの応募者の数が減っているというものがあります。
マンションの管理人は、60代というのが相場となっていました。
ですが、最近では企業の定年延長や再雇用が活発化しており、今までマンションの管理人だった世代が未だ現役で働いているという場合が多いのです。
実際、2012〜2013年ごろから60歳以上の就業率が急上昇しています。
大和ハウス工業やサントリーホールディングスなど、大企業が相次いで「65歳定年」を打ち出した年でもあります。
そのため、昔ならとっくに定年退職しマンションの管理人として第2の人生を始めている方々が、未だ現役バリバリで働いているのです。
このように、従来、マンションの管理人をしていた年代の人が未だ現役で働いていることも、マンションの管理人の人手不足の1つの原因であるといえるでしょう。
定年延長や再雇用は、少子高齢化の現代にあたってこれからも推進され続けていくことは明白です。
少子高齢化でどんどん社会全体の労働力が落ちていってしまうのなら、定年延長や再雇用はよい対応策だと思います。
ですから、マンションの管理人の人手不足の問題の解決と、この定年延長や再雇用の推進をどのようにして両立させていくかは課題となってくることでしょう。
もう1つ目の原因としては、その業務内容の大変さです。
共用部分の廊下や階段の清掃であったり、ゴミ出しの細かな監督であったり、マンションの管理人の業務は意外ときついものです。
まして、定年後の体には応えるものがあります。
一昔前までは定年後の仕事といえばマンションの管理人、と言われるくらいでした。
しかし、現在では、再雇用が活発になったことにより様々な職種が増えてきたのです。
よって、このことが、マンションの管理人の人手不足をさらにまねいてしまったと考えられます。
まとめ
ここまで、マンションの管理人の定義とその仕事内容、そしてマンションの管理人の人手不足の原因について説明してきました。
いかがだったでしょうか。
マンションの管理人の人手不足の背景には、少子高齢化や定年延長、再雇用があります。
ですから、マンションの管理人の人手不足の問題もどのようにして、対応していくかを考えていくべきでしょう。