賃貸物件は戸建て物件とは違い、さまざまな属性の住人が一つの建物内で生活しています。
また、各住人の生活リズム、感覚なども異なるため、どうしても騒音は問題になりやすいです。
ここからは、賃貸物件で発生する騒音に関することをあれこれ解説したいと思います。
賃貸物件において騒音と判断できる音量は？
騒音の感じ方は人によって異なるため、自身がうるさいと感じていても、一般的には騒音とは言えないということが起こり得ます。
では、一体どれくらいの音量であれば、騒音と判断できるのでしょうか？
音量を表す単位にはdB（デシベル）が用いられますが、基本的に50dBを超える音が他の部屋から聞こえる場合は、騒音と見なされるケースが多いです。
50dBとは、具体的には換気扇やエアコンの稼働音くらいの大きさを指し、こちらが人の話し声となって聞こえたり、ドンドン壁や床を叩くような音となって聞こえたりする場合、生活への支障が考えられるため、騒音と判断して問題ないと言えます。
賃貸物件で騒音トラブルが発生したときの対処法
賃貸物件で騒音トラブルが発生したときには、直接騒音を出している住人のもとに行くのではなく、管理会社や不動産会社に相談しましょう。
直接住人のもとに行くと、相手によってはさらに騒音がひどくなったり、言い争いの原因になったりして、より大きな事件につながるおそれがあります。
ただし、管理会社や不動産会社に相談し、騒音を出している住人にすぐ注意してもらえると良いですが、多くの場合は共有部分に貼り紙がされるなど、直接騒音の主に何らかの注意が行われないケースが多いです。
なぜなら、管理会社や不動産会社からすると、本当にその住人が騒音を出しているのか、特に証拠がなければ、それ以上動きようがないからです。
そのため、賃貸物件で頻繁に発生する騒音に悩まされる方は、多少手間がかかるものの、騒音の証拠を録音し、管理会社や不動産会社に提出することを考えましょう。
賃貸物件で騒音を録音する方法
騒音を録音するといっても、こちらは簡単にできることではありません。
賃貸物件の場合、隣の部屋から騒音がしていると思っていても、実は別の階だったというようなケースが考えられるからです。
そのため、まずはどこから音や声が聞こえるのか、正確に把握することが大切です。
隣の部屋との壁に耳を押し当てるようにして、明らかにそこから声や音が聞こえる場合、騒音の主は隣人であるとわかります。
場合によっては、真上もしくは真下の部屋から騒音が聞こえることもあるため、いつも騒音が聞こえる時間帯があるのであれば、その時間帯に上の階、下の階を訪れ、音がしているかどうか確認しましょう。
また、騒音を録音する方法ですが、こちらはボイスレコーダー、またはスマホアプリなどでもリリースされている騒音測定メーカーとあわせて、集音マイクを使用する方法がおすすめです。
このような方法であれば、細かい音でも拾える可能性が高いです。
その他、騒音がする部屋の外側をスマホなどで撮影し、音とあわせて動画を証拠として残す方法もおすすめです。
動画であれば、撮影した日にちと時間帯が自動的に記録されるため、証拠として管理会社や不動産会社に提出しやすくなります。
明らかに騒音が大きいときは警察に連絡しよう
生活音や話し声にとどまらず、叫ぶような大声や走り回るような騒音が聞こえる場合は、管理会社や不動産会社ではなく、警察に連絡しましょう。
一般的には、21～22時頃に上記のような騒音がしている場合、非常識なレベルだと判断できるため、迷わず警察に連絡することをおすすめします。
また、警察への通報については、匿名で行うことができます。
そのため、賃貸物件の部屋番号や氏名を伝えなくても、騒音を出している住人のもとに注意しに行ってもらうことが可能です。
ただし、警察に連絡している時点で、通報場所や電話番号は向こう側に通知されているため、完全に匿名で通報したい場合は、公衆電話などを使用するしかありません。
ちなみに、騒音がして警察に通報したにもかかわらず、実際警察が駆けつけるまでの間に、騒音が鳴りやんでしまうということも考えられます。
このような場合でも、注意してもらうことは可能ですが、イタズラ電話だと思われないようにするためには、事前に騒音を録音したり、動画を撮影したりしておきましょう。
そして、警察に注意してもらった後は、後日でも構いませんので、管理会社や不動産会社にその旨を伝えます。
警察には、個人間のトラブルには介入しない民事不介入というルールがあるため、基本的に注意以上の対応することはできません。
まとめ
ここまで、賃貸物件で発生する騒音に関するさまざまなことを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか？
騒音問題を根絶することは極めて難しいですが、実際騒音に悩まされたときの対処法などを知っておけば、そこまで生活が脅かされる心配はありません。
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