賃貸物件を借りる際には、必ずチェックしなければいけない要素があります。
それは、賃貸物件の立地を構成する4つの要素です。
一口に立地といっても、あらゆる角度から見なければその良し悪しは判断できません。
ここからは、チェックすべき各要素について、細かく解説していきたいと思います。
賃貸物件でチェックすべき“立地を構成する要素”とは?
賃貸するのが大規模なマンションであっても、小規模なアパートであっても、基本的にチェックしなければいけない要素に違いはありません。
具体的には、以下の4つです。
・自然的要素
・社会的要素
・経済的要素
・行政的要素
では、それぞれの詳細を見ていきましょう。
自然的要素
自然的要素とは、その賃貸物件における自然環境の良し悪しを表す要素をいいます。
具体的には、以下のようなものが当てはまります。
詳細
気候、気象 日照時間、降雨量、降雪・積雪量、温度、湿度、風向
土壌、地盤 地質・地盤の状態、地勢、埋め立て・盛土の有無
災害の発生 洪水、地滑り、土石流、津波に関する安全性と避難先の状態
景観、眺望 低地・高地・傾斜地、山や海の眺望、著名な施設や景勝地などの眺望
賃貸物件を借りる際、災害の危険性や、眺めの良さなどはチェックする方も多いと思いますが、自然環境の良し悪しはそれだけでは判断できません。
上記の要素を細かくチェックして、より安全かつ住みやすい住宅を選びましょう。
社会的要素
社会的要素とは、その賃貸物件周辺の交通環境、商業施設などが整っているかどうか、将来需要がある立地かどうかなどを表す要素を指しています。
非常に多くのチェック項目に分かれるため、必ず前もって把握しておきましょう。
具体的には以下の通りです。
詳細
人口、世帯 人口の状態(現状、未来)、家族構成・世帯分離の状態(現状、未来)、高齢化の状況
教育、福祉 教育施設の状態(配置や通学の安全性)、社会福祉の状態
商業、業務 商店街、大規模商業施設、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、銀行、郵便局、飲食店などの状況
道路、交通 街路の幅員・構造・混雑状況、駅前広場の有無、勤務先や学校までの距離、交通機関の充実度
都市、住宅 都市の形成、街並み、住宅地としての評価、公共施設の整備状況、趣味・娯楽を楽しむ機会
公害、騒音 騒音・大気汚染、土壌汚染、水質汚染、治安
家族に高齢者の方がいたり、子どもがいたりする場合は、必然的にこの要素におけるチェック項目が増加します。
ちなみに、今後人口が減ることが予想されるエリアの賃貸物件は、将来的に賃料などのイニシャルコストが下がることも十分考えられます。
経済的要素
経済的要素とは、その賃貸物件がある立地において、経済的な良い点があるかどうかを表す要素をいいます。
詳しくは以下の通りです。
詳細
物価、賃金 物価・賃金の状況、雇用の機会と状態
税金、家賃 土地や建物にかかる税負担(評価額、税率)、住民税等の税負担、家賃水準
発展、衰退 発展や衰退の状態(開発、再開発、新規交通、新店舗)
この中でもっともチェックすべきなのは、家賃水準です。
今後、長期間その賃貸物件に住み続けようと考えている方は、なおさら細かくチェックする必要があるでしょう。
行政的要因
行政的要因とは、その賃貸物件がある立地において、どのような行政活動が行われているかを判断する要素をいいます。
具体的には、以下のような項目で構成されます。
詳細
規制、政策 土地利用に関する計画・規制、土地・建物の構造・防災に関する規制、宅地・住宅に関する施策の状況
推進、優遇 子育て・共働き・高齢者・空き家に関する推進や優遇の状況、政策の持続性
行政により、政策や優遇制度が整備されているエリアは、入居後の生活において、大きな恩恵を受けられる場合があります。
特に、共働きの家庭や子どもが多い家庭などは、細かくチェックしておきたいところです。
もちろん室内のチェックも重要
賃貸物件を借りる際は、前述した立地を構成する4つの要素とともに、当然室内のチェックもしなければいけません。
細かく見ていきましょう。
・水回り
・床
・ドア
・階段
・玄関
築年数が古い物件の場合、蛇口のパッキンが老朽化して水漏れが発生したり、給湯器の故障で温水が出なくなったりする可能性があります。
そのような状況に備えて、管理会社やメーカーなどの連絡先は必ず把握しておかなければいけません。
また、床は実際手で触って質感を確認し、不動産会社に素材の説明を受けなければいけませんし、ドアは重くしっかりした質感かどうか、開け閉めの具合はどうか、配置はどうかといった点をチェックします。
その他、階段がある場合は、手すりが付いているか、ステップに滑り止めがあるかをチェックし、小さな子どもがいる世帯の場合、玄関を出てすぐに道路があると危険なため、必こちらも忘れずに確認しておきます。
まとめ
周辺施設が充実している賃貸物件、緑が豊かな賃貸物件、交通環境が整っている賃貸物件などは、いずれも好立地と言えます。
しかし、より良い賃貸物件に住みたいのであれば、前述した条件を多くクリアしている物件を選べるよう、さまざまな角度から立地や室内をチェックしましょう。
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