近年、住宅のDIYは非常に人気があります。
ステイホーム期間中には、例年以上にDIY用の工具や木材などが売れたという話もあるくらいです。
では、賃貸物件におけるDIYは、一体どこまでならやってもOKなのでしょうか?
詳しく解説しますので、これからDIYを始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
①写真などを飾るためのDIY
フォトフレームなどを壁面に飾るためには、壁に画鋲で穴を開けることになりますが、これくらいは賃貸物件でも可能なDIYだと言えます。
国土交通省が設定する“原状回復をめぐるトラブルとガイドライン”では、画鋲で物を飾る行為について、“通常の使い方”と定められているため、この穴に関して入居者に原状回復義務が発生することは、基本的にありません。
ただ、あまりに穴の数が多かったり、狭い範囲に無数の穴が開いていたりする場合、上記の“通常の使い方”とは認められない可能性があるため、注意しましょう。
②収納スペースを増やすためのDIY
入居した賃貸物件の収納スペースが少ない場合、DIYでスペースを増やそうと考える方もいるでしょう。
このケースは、どのような方法で収納スペースを増やすのかによって、OKかそうでないかが変わってきます。
例えば、自ら工具を使って組み立て、特定の場所に置くだけのラックなどであれば、まったく問題ありません。
ただ、ネジで固定するタイプのラックなどは、NGになる可能性が高いです。
なぜなら、ネジが賃貸物件の下地ボードまで達している場合、オーナーは入居者が入れ替わる際、その部分の張り替えをしなければいけないからです。
③配線を交換するためのDIY
賃貸物件における電気配線は、天井や壁に埋め込んであるため、DIYするのは難しいと言えます。
ただ、配線交換の目的が、「照明数を増やしたい」「照明の位置を変えたい」というものだった場合は、別の方法で解決できます。
それは、“レール照明”の設置です。
これは、天井に設置する棒状のレール上であれば、どこにでも照明が取り付けられるという優れものです。
レール照明の中には、天井に穴が開けられない賃貸物件でも設置できるように、引掛けシーリングに取り付けるタイプも販売されています。
どんなDIYでも事前に許可を取っておこう
最初から“DIY賃貸物件”として貸し出されているわけではない限り、どんなDIYを行う場合でも、前もってオーナーに許可を取っておきましょう。
一般的には、原状回復できるのであればDIYが認められるケースが多いですが、実際はオーナーや管理会社の考え方によって、許容範囲には幅があります。
特に、築年数の古い物件において、「古い物件だから、少しDIYしても大丈夫だろう」と、許可を取らずに実行してしまうのは危険です。
ちなみに、DIYによって、物件価値が大きく上昇すると予想される場合は、大掛かりなものであってもオーナーが認めてくれる可能性はアップします。
まとめ
賃貸物件におけるDIYには、認められるものと原則認められないものがあります。
また、仮に一般的には認められるものであったとしても、オーナーの許可なしで行ってしまうと、気分を害してしまう可能性があるため、注意が必要です。
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