今世の中では、2020年に開催される東京オリンピックに向けて、受動喫煙への対策が急速に進んでいます。
そんな受動喫煙対策の動きはマンションにおいても見られ、近年“煙草が吸えないマンション”が注目を集めています。
今回は、新しいマンションの形として注目される“煙草が吸えないマンション”について解説します。
新しいマンションの形として注目される“煙草が吸えないマンション”とは
煙草が吸えないマンションとは、その名の通り喫煙が禁止されているマンションのことを言います。
部屋の中だけでなく、建物内や敷地内の共用部分における禁煙が全面的に禁止されています。
もちろん来客(家族、友人など)による喫煙も許可されていません。
2014年から提供されるようになった煙草が吸えないマンションでは、契約書にも“敷地内で喫煙をしてはいけない”という記載がされています。
またもし入居者がルールに違反した場合、催告を要さず貸主は契約を解除できることになっています。
ただ煙草が吸えないマンションは、“煙草が吸えない”というルール以外、通常のマンションとの違いはありません。
何か喫煙を防止するための設備が取り付けられているわけでもなく、ただ単に“喫煙をしてはいけない”というルールを入居者で共有することが義務付けられています。
煙草が吸えないマンションの今後の展望
煙草が吸えないマンションは、現在は都内で約40件提供されており、今後も東京オリンピックが開催される2020年までに少しずつ増加する見込みです。
現在は都内でのみ提供されていますが、今後他の都心部や東京周辺の他府県においても、提供が開始される可能性はあります。
またマンションの貸主は、煙草が吸えないマンションとして入居者に提供することで、部屋の中や共用部分を清潔に保つことができます。
部屋の汚れに関しては、入居者が原状回復費を負担するのが一般的ですが、共用部分の汚れを綺麗にするための費用は貸主が負担します。
したがって煙草が吸えないマンションとして提供すれば、貸主の負担が減ることにも繋がるのです。
ただ“入居者を制限したくない”と考える貸主も多いため、全国的に一般的なものとなるまでにはまだ時間がかかるでしょう。
まとめ
新しいマンションの形として注目される、煙草が吸えないマンションについて解説しました。
受動喫煙への対策強化、喫煙者の減少に伴い、今後も少しずつ煙草が吸えないマンションは増加していくと考えられます。
また入居者を限定したくないという貸主が減少し、賃貸業界における受動喫煙対策への動きがもっと活発になれば、自然と煙草が吸えないマンションは増加するでしょう。